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24.神戸から東北へ・・・

2011年7月6日に次のようなメールが届きました。

看板を作っていただいたY.A.です。昨日、発送先の友人から届いたと連絡がありました。さっそく開けて確認した所、出来のよさに大変感激しておりました。

震災で延期になっていた10月の結婚式には他の友人たちも各県から集まるので、そのときのお披露目が楽しみです。また、結婚する当の本人たちの喜ぶ顔が目に浮かびます。

今回は発注してからずいぶんとご迷惑をおかけしたと反省しております。その上、私たちの我が儘をお聞き届けくださり、大変感謝しています。また、遠く神戸の貴社を発注先に選ばせて頂いた不思議なご縁も感じています。

私たち宮城県出身の友人一同、とても思い出に残り、力になる作品に出会えたことが嬉しくてたまりません。本当に素敵な贈り物に仕上げて頂き、ありがとうございました。

後日、友人一同がそろいましたら、看板を囲んで撮った写真を遅らせていただきたいと考えております。この度はありがとうございました。

 

そして、その3ヶ月後の11月1日に、今度は仙台の銘菓と共に手紙と2枚の写真が入った小包が届きました。下の2枚の写真がそれです。

話は半年ほど前に遡(さかのぼ)ります。その年(2011年)の3月2日にY.Aさんから看板の見積り依頼を受けました。3月27日に結婚する友人の結婚祝いに仲間で看板を贈りたいとのことでした。ロゴ書体・レイアウト・裏書きのなどの調整をし、最終的にご発注いただいたのが、3月10日でした。

そして、翌日の11日に東北を中心にしたあの大地震が起きたのです。看板の発送先が仙台だったこともあり、皆さんの安否を心配しながら、看板制作を躊躇していました。

3月末頃やっと連絡が取れ、結婚式は延期せざるを得なかったものの、木の看板を贈りたいとの皆さんの気持ちは変わらず、再び看板制作のgoサインが出ました。

『平成二十三年三月 贈 友人一同』 だった看板の裏書きは、結婚式が十月に延期されることになったことで、三月が十月に変更され、『東北魂』という文字を新たに付け加えることになりました。

その裏面の完成画像がこの写真です。表は新郎・新婦が持っている上の写真です。

皆さんの被災状況などについては知る由もありませんが、震災によって生活環境は一変したに違いありません。それでもなお想いを持ち続け、遂げられたことにお二人と仲間の方々のしっかりとした絆が感じられます。

不謹慎かも知れませんが、『何かすがすがしい気持ちになった』と言うのが正直な気持ちです。そして、お二人と仲間の方々に幸あれと叫びたい気持でもあります。